『無能なナナ 第4巻』、読みました。

ネタバレ満載でいきます。

 

あーーーーーーー!?!?!!!

ラストぉおおおお!!

  

 もう、『ナナしゃん』とは言ってくれないんですね・・・

 

 

というわけで、ミチルが退場してしまいました。

話の積み上げ方が非常にキレイで、コミックスのページをめぐりながら『あかん・・・あかんって・・・』とうめき声をもらしてしまう始末。ちなみに私は昨日はJRに乗りながら読み、あまりにいいところで目的地に着いてしまったので、そのままホームで読了しました。

 

で、話の積み上げ方の話。私だけかもしれませんが、週刊連載のものをコミックスで読むと展開が性急すぎてやや置いてきぼりになるときがあります。

 

例えば、

 

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プラスの展開

プラスの展開

エピソード終わり

 

ってなったときに『んんっ!?』って気分になるのです。

・・・うまく伝わってないですよね。次は心の声もつけてみます。

 

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プラスの展開(おっ!)

プラスの展開(展開早すぎない?ははーん。これは夢オチ的なやつね!)

エピソード終わり(えっ!?)

 

こんな感じ。

 しかし、「無能なナナ」は違います。展開が安直なわけでは決してありません。ですが、散りばめられたピースが見事なので、展開が腑に落ちるんです。

本当に素晴らしい。

ラストの流れはかなりぐっときますね。映画「バタフライエフェクト」の暮らしマックスにも通じる展開で、口から出るのは暴言なのに、その心は愛で満ち溢れている。このギャップがたまらんのです。

 

さて、このあとの展開についてもなかなかに興味がそそられるところです。

ポイントは「鶴岡先生」と「石ころとダイヤモンド」のあたりですね。ここまで「そういう設定なんだろう」という前提条件とも言える「超能力者は人類の敵である」というくだり。ここに疑問が生じる展開となってきました。黒幕は鶴岡先生なのか?

 

ざっと思いつく展開は、「超能力者を疎ましく感じている組織にぞくする鶴岡が体調能力者用暗殺者を育成することに。白羽の矢が立った少女の家族を鶴岡が殺し、その心のスキを利用して意のままに操っていた。その事実に気づいたナナはキョウヤたちと協力して組織打倒を目論む」といった感じでしょうか。

 

ゲーム「車輪の国、向日葵の少女」のときのように思わぬ方向から思わぬボールを放り込んでくるのが、作者・るーすぼーい氏。叙述トリックが機能しにくい漫画という媒体でどう攻めてくるのか。楽しみでなりません。

 

以上です。おわり。